ティースジュエリーは、基本的に歯科医院で付けてもらうものですが、自分で付ける安いセルフキットも販売されています。
しかし、セルフキットで付けるのは非常にリスクを伴います。
ここでは、セルフキットで付けるのが危険な理由を解説します。
セルフキットを使いたい人の心理
はじめに、セルフキットを使いたいと思う人の心理を考えてみます。
大きく2つあると思います。
手軽にラクに付けたい
忙しい人や移動するのが面倒な人にとっては、時間や手間をかけずに自分を飾りたい人もいるでしょう。
セルフキットによる自分での装着は、自分でも簡単にできるというイメージを与えてしまっています。
しかし、その背後にはリスクや問題が潜んでいることを認識した方がいいでしょう。
少しでも安く付けたい
歯科医院で付けてもらうより、セルフキットで自分で付ける方が安くできます。
「安くできるなら安いやり方の方がいい」と安易に考える人も多いと思います。
しかし、価値のあるものにそれに見合ったお金をかけるのは賢い選択です。これについては後述します。
セルフキットが危険な理由
ティースジュエリーをセルフキットで自分で付けるのが危険な理由を説明します。
口内の施術であるリスク
日本では、患者へ口内の施術を行うには歯科医や歯科衛生士の資格が必要です。
歯科衛生士でも、歯科衛生士養成機関となっている大学を卒業して、さらに国家資格を取得して初めてなれる職業です。
それぐらい専門性の高い技術であり、口内ということもあり、慎重に施術しないといけない分野です。
そんな作業を、自分で行うのはそもそも危険なことです。
素材に対するリスク
歯に付けるアクセサリーですから、外れたときに誤って飲み込んでしまうリスクもあります。
歯科医院で提供されるパーツの場合は飲み込んでも自然に排出される素材を使っているはずです。
しかし、
市販のセルフキットに含まれるパーツはわかりません。
また、以下の知恵袋にもある通り、パーツの形状によっては、飲み込んだ際に臓器を傷つけるリスクもあるようです。
パーツにもよりますが蝶々やアクセサリー風に見えるパーツはもってのほかです。
歯の詰め物や銀歯や入れ歯と同じで飲み込んでしまった場合、臓器を傷つける恐れがあり、今までそのような誤飲で入院、最悪、手術をした人を何人も知っています。
知恵袋
接着剤のリスク
歯科医院では、歯にティースジュエリーを付ける際は、歯科用の接着剤を利用します。
市販のセルフキットが適切な接着剤を利用しているかはわかりません。
知恵袋でも、元歯科医院勤務の方より以下のコメントがあります。
歯科用の接着剤には色々あり銀歯をつけるものから仮歯をつけるものまでたくさん種類があります。
ティースジュエリーをするためには専用接着剤以外に馬力のあるエアーや付きを良くするためのプライマーや紫外線照射(CR照射機や歯科用LED光重合照射器)が必要になります。
実際歯科医院でティースジュエリーをする場合はスーパーボンドという1セットで結構高い物しか使いません。
ネットのティースジュエリーキットは正直安全性に欠けると思います。
もし手順通りでつけられたとしても外す時や誤飲した時のリスク考えて作られてるとは思えません。
知恵袋
取り外す際のリスク
付けるときのことばかり考えがちですが、取り外すことも考えないといけません。
強引に取り外すと歯のエナメル質を傷つける可能性もありますし、取れたとしても接着剤が残留する可能性が高いです。
知恵袋でも、元歯科医院勤務の方より以下のコメントがあります。
仮に自分でつけられたとしても、すぐ取れるか、取る時には専用の道具が必要なため歯科医院に行かなくてはなりません。
当然自分でつけたのはバレバレなので歯科医院で自費になる確率も高いですし、扱っていないところも多いので断られることも頭に入れておいてください。
知恵袋
スキル不足のリスク
口内施術の練習をしていない人は、慎重な作業を、さらに鏡を見ながら丁寧に行うスキルを持っていません。
- 唇や歯茎に接着剤を付けてしまう
- 違う位置にジュエリーを付けてしまう
このようなトラブルが発生した際の対処方法もわからないでしょう。
素人が、本来資格が必要な作業を自分でやるのは無謀だと考えましょう。
衛生面のリスク
セルフキットに使用する器具が消毒されていない場合、口腔内にバイ菌が入り込む可能性もあります。
これは、歯や歯茎の炎症を引き起こし、最終的には歯科治療が必要になることもあるため注意が必要です。
セルフキットでティースジュエリーを装着する人の多くが衛生管理をおろそかにしがちです。
コストとリスクの比較
ここまでティースジュエリーをセルフキットで自分で付けることが危険な理由を説明しました。
ここまで読んでも、お金をかけたくないから安い方がいいと思う人も多いでしょう。
そこで、コストとリスクの考え方を説明しておきます。
お金を払うかどうかは「価値」で考える
何にいくら使うかは、自分にとっての「価値」で考えるべきです。
例えば、10万円の服が半額で5万円になっているから買ったとします。
お得に感じるかもしれませんが、その服が、自分にとって5万円の価値が無ければ、損をしています。
反対に10万円で買った人がいたとしても、その人にとって10万円の価値以上であれば、損はしていません。
歯科医院とセルフキットの違い
歯科医院で付けるのとセルフキットで付ける場合の違いを整理してみましょう。
ティースジュエリーを歯科医院で付けると、1本の歯で6,000円〜15,000円程度です。仮に10,000円とします。
セルフキットを仮に2000円とします。
項目 | 歯科医院で付ける | 自分で付ける |
---|---|---|
コスト | 10,000円 | 2000円 |
口内の施術であるリスク | なし | あり |
素材のリスク | なし | あり |
接着剤のリスク | なし | あり |
取り外す際のリスク | なし | あり |
スキル不足のリスク | なし | あり |
衛生面のリスク | なし | あり |
上記リスクのトラブル時の費用 | なし | 5千円〜10万円? |
自分で付けるのは一見コストが低く済むように思えますが、実際にはトラブルが発生した場合の治療費や対処費用がかさむことがあります。
これらの潜在的なメリットを考えると、歯科医院で付けるのは10,000円以上の価値があると思いませんか?
初期費用の安さに惑わされるのはよくありません。
長期的な安心感
ティースジュエリーは、数ヶ月付けたままにすることが多いと思います。
その間にもし歯や口内に異常が起きたとしたら?
- セルフキットの素材をおかしかったのか?
- セルフキットの接着剤が悪かったのか?
- 自分のやり方が間違ってたのか?
といった不安に襲われることになります。
専門家に依頼することで長期的な安心感も得られるため、やはり歯科医院に付けてもらうことを強く推奨します。
まとめ:適切な費用を使い、専門家から安心を得よう
ティースジュエリーのセルフキットによる装着は手軽で魅力的ですがさまざまなリスクが伴います。
衛生面や装着技術の問題は、口腔内の健康に深刻な影響を及ぼす可能性も。
ティースジュエリーを安全に楽しむためには、専門家に依頼することが賢明な選択です。